千夜千冊エディション最新刊は『サブカルズ』！

１月２２日に刊行された千夜千冊エディションの最新刊は『サブカルズ』です。

２０世紀アメリカのクレオールのひずみと欲望消費社会を孕んで「ヒップ」が発生・変形し、やがてポップやクールへと転戦していった流れとともに、戦後日本のサブカルおよび現代の「おたく」「萌え」「ラノベ」の繁殖までをたどります。セイゴオはその行ったり来たりの動向を含めて「サブカルズ」と名付けました。

アメリカのサブカル寵児となったノーマン・メイラーやウォーフォルから、日本の現代アニメのクリエイターたちまで、そのしたたかな戦略や表現法にも目を注いだ、型破りなサブカル論となっています。

 

カバー作品：大竹伸朗《ジャパニーズコミックス》

 

「萌」の字紋で人を象ってほしいというセイゴオの要望を受け、デザイナーの浅田農さんが構成した扉絵。

 

サクラタウンのダ・ヴィンチストアでは店長の手書きPOPとともに、『サブカルズ』が紹介された。

 

――ホワイト・ニグロとブルーノート。ヒップとモッズとポップ。オートバイと安全ピンとパンクなファッション。ガロ、植草、寺山、はっぴいえんど、岡崎京子、電撃文庫。奥ではいつもジュネとマイルスとルー・リードが声を出している。太郎とバスキアと村上。阿久悠と清志郎とおたくとエレカシ。ずっとずっと、サブカルズたちが文化を騒がせてきた――セイゴオの「前口上」より

 

『サブカルズ』

目次 :

第１章　ポップ・ヒップ・クール

ジョン・リーランド『ヒップ』１７５１夜/ディック・ヘブディジ『サブカルチャー』１７３５夜　ほか

 

第２章　サブカル・ジャパン

秋山邦晴・小野田勇・村上紀史郎ほか『文化の仕掛人』７６６夜/酒井順子『ユーミンの罪／オリーブの罠』１５８３夜　ほか

 

第３章　「おたく」と「萌え」

アン・アリスン『菊とポケモン』１６４３夜/東浩紀『動物化するポストモダン／ゲーム的リアリズムの誕生』１７５５夜　ほか

 

文：西村俊克