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2022.01.07 NEWS

NEWS 2022年あけまして、イシス館は恒例の年始会から蠢動

 2022年1月6日、赤堤通りのイシス館で毎年恒例の、ほぼ一日がかりの「年始会」が行われました。

 

マスクで覆われてはいますが晴れやかな顔の編集工学研究所・松岡正剛事務所・百間の面々に、まずはセイゴオが年初の挨拶。「日本はこのまま低迷していく」という只事ならない見通しを披露したうえで、日本がこれまでできてこなかったことを表層・中層・深層のそれぞれのレベルで検討し、旧弊を打ち破っていってほしい、そのために変化を起こしつづけてほしいとの期待の言葉を放ちました。

 

つづいては、各社・各部門のリーダーたちも、それぞれが感じている世界と日本の閉塞状況をふまえつつ、今年起こしていきたい活動や行動の展望を語りました。その後お屠蘇を酌み交わしているうちに東京ではひさしぶりの雪が降り始めたのですが、極寒のなか、セイゴオと一同は分厚いコートやダウンを着こんで世田谷近隣の神社へと初詣に出かけました。

 

 

世田谷に引っ越してから、長らくセイゴオと一同の初詣は宮坂の世田谷八幡宮と決まっていましたが、2021年からは趣向を変えて松陰神社に参っています。おおかたの予想を裏切るようですが、吉田松陰の草莽の精神に肖るというようなラディカルな意図はあまりなく、道中の松陰神社商店街がおもしろいからというのがおもな理由です。

 

とはいえ、境内を歩き、移築された松下村塾の遺構の前に佇んだりするうちに、セイゴオの顔つきはすっかり「憂国の士」となり、そんなセイゴオのことをスタッフたちも神妙な顔つきで見守るばかりです。

 

お参り後はそれぞれ商店街のお気に入りの店でお腹を満たし、再びイシス館へ。ここからは「肖册会」の時間となります。これは各自が年末年始に意図を込めて選び読んだ一冊を持ち寄り、その本の内容を今年一年の抱負を込めて紹介しあうというもの。昨年の年始会で実施して好評だったため、今年も続行となりました。

 

進行は、昨年来Web千夜千冊のビジュアル展開で腕を揮っている編集工学研究所の気鋭のデザイナー穂積晴明と松岡正剛事務所のマネージャー寺平賢司の名コンビ。「肖册会」の名称も二人が考案してくれました。

 

 

穂積・寺平の絶妙な進行で総勢21人がおのおのの「肖り本」を披露すると、随所でセイゴオがコメント、ときに辛口アドバイスを繰り出します。書籍の選び方にはなんの規制もルールもありませんが、根気や本気や侠気が感じられない選本やコメントには、セイゴオが間髪入れず奮起を促すのです。

 

ちなみに松岡正剛事務所&百間の面々が選んだ本は次の通り。

〇寺平賢司:仙波喜代子&今井今朝春『看板力』(そのエディトリアルへの肖りを込めて)

〇上杉公志:滑川英達『魔術的音楽のために』(その音楽的世界観への肖りを込めて)

〇和泉佳奈子:白洲正子『近江山河抄』(その近江ARSの目利き力への肖りを込めて)

〇太田香保:レベッカ・ソルニット『ウォークス』(そのフェミニズムへの肖りを込めて)

 

大トリは編集工学研究所リーダーの安藤昭子。大部なシッダールタ・ムカリーの『遺伝子』を取り上げ、セイゴオのモットー「生命に学ぶ」を継承・実践する心意気を語って締めました。

 

最後の最後に、スタッフたちの選本から鋭く「症例」を見抜いたセイゴオが、編集やワーキングや世界読書をいっそうスキルアップするためのヒントを約40分にわたってレクチャー。年始早々、セイゴオからの予期せぬ特大の「お年玉」となりました。

 

 

朝から夜まで続いたイシス館の年始会が終わると、セイゴオは年賀状に目を通すよりも先に、九天玄氣組から届いた「年賀の品」を開封しました。こちらも毎年、年始の日をめがけて、組長の中野由紀昌さんと組員の皆さんが、数ヵ月がかりで企画し準備し制作してくださるものです。

 

今年の九天年賀は、セイゴオがときどき名乗る「炭男」に肖って、九天玄氣組メンバーが勢ぞろいした句集「炭男」、ラジオディレクター川崎隆章さんの演出によるラジオ番組「外は、正剛。」(DVD)および手の込んだ特製のパッケージの品々。

 

どんどん雪が降り積もりますます底冷えするイシス館で、九天玄氣組の心づくしにほだされたセイゴオも、その様子を取り囲んで見ているスタッフたちも、ひととき笑みを温めあいました。

 

 

記事:太田香保
写真:小森康仁・後藤由加里・上杉公志