セイゴオちゃんねる
最新情報最新情報
2020.02.23 REPORT

『作家が選ぶ名著名作わたしのベスト3』に、セイゴオの文章が収録

毎日新聞出版から刊行された新刊『作家が選ぶ名著名作 わたしのベスト3』に、セイゴオの文章が収録されました。 本書は毎日新聞書評欄「今週の本棚・この3冊」(2001年6月〜2016年6月)から選りすぐったベスト・セレクションで、養老孟司、池澤夏樹、リービ英雄、横尾忠則など100人超の作家やアーティストが名著のたのしみを綴っています。 イラストは洒脱ながら温かみのあるタッチで愛された和田誠さん。   セイゴオは『千夜千冊 番外録 3・11を読む』(平凡社)で取りあげた『ツナミの小形而上学』(ジャン・ピエール・デュピュイ著、島崎正樹訳/岩波書店)、『鯨と原子炉』(ラングドン・ウィナー著、吉岡斉、若松征男訳/紀伊國屋店)および、『アクシデント』(ポール・ヴィリリオ著、小林正巳訳/青土社)の3冊というあえて海外の三人の本を通すことで、「3・11」を読むために必要な「見方」を紹介しています。

 

 

「われわれが挑むべきは、事故と損傷の正体の真っ只中にあえて身を突っ込んで、新たな意味を再発見することなのである。おそらく3・11とはそのことの告知であったろう。ポール・ヴィリリオがこれからの時代は事故からしか新たな展望は生まれないと言い、ジャン=ピエール・デュピュイがいまや津波の体験が新しい形而上学を生むしかあるまいと指摘したように、われわれは損傷の渦中から新哲学を掬ってくるべきなのである」

 

 

『作家が選ぶ名著名作 わたしのベスト3』 (毎日新聞出版)

 2000円(税別) 2020/2/29  

 目次

   Ⅰ 物語に遊ぶ

   Ⅱ わたしを作った本

   Ⅲ 作家vs作家

   Ⅳ テーマで読む    

 

 文:西村俊克