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2022.04.08 PUBLISHING

平凡社ライブラリーから『白川静―漢字の世界観』が刊行

平凡社ライブラリーからセイゴオの著書『白川静―漢字の世界観』が4月9日に刊行されます。

 

本書は、一生を文字と東洋文化の解明に捧げ、字書三部作をはじめ膨大な著作を世に出した漢字学者・白川静の評伝です。セイゴオがナビゲーターをつとめたNHKの番組「知るを楽しむ 白川静―漢字に遊んだ巨人」の内容に大幅な書き下ろしを加えて、2010年に平凡社新書で書籍化。白川漢字学の難解で深甚な世界観の見取り図を示した初の入門書として、話題になりました

 

今回も装いも新たに千夜千冊で取り上げた『漢字の世界』をはじめ、『文字講話』『文字逍遥』『文字遊心』など白川静の主要な著作を出している平凡社ライブラリーのほうで再出版されました。巻末には作家の五木寛之さんとセイゴオの対談「呪能と歌の心―白川静の魅力」を特別収録し、より一層、白川静の「気概と方法」を知るに格好の案内本となっています。

 

刊行日は、白川静の誕生日である4月9日

定価:本体1,600円(税別)

 

平凡社ライブラリー編集長であり、長らく白川本の担当を務めてきた竹内涼子さんが『白川静』の見本をもって来訪。白川静の漢字の世界を2000枚以上イラストにしてきた画工の金子都美絵さんも同席し、白川静の深遠さをめぐって交わしあった。

 

―――『白川静』を出してから10年以上経って、たくさんの「白川もの」が出版されましたが、いまだ白川さんの深遠と緻密を語れているものがない。白川学は、柳田國男や折口信夫にも連なる系譜の学問であり、漢字学や中国思想というカテゴリーでは収まらないスケールの大きさを持っている。平凡社ライブラリー版が、白川静が語り継がれていくための一助になればと思っている。(セイゴオ・談)

 

文:寺平賢司