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2021.03.10 PUBLISHING

帯文名人セイゴオの3冊

セイゴオには年間を通して多くの本の帯文執筆の依頼が寄せられます。最近手がけた3冊をまとめてご紹介。

 

1冊目は、哲学者の千葉雅也さんの新刊『ツイッター哲学』(河出文庫)です。本書は、多くのフォロワーをもつ千葉さんのツイッターをコンパイルし、テーマ別にグルーピングしたもの。些細な気付きから社会への違和感、日ごろの思索について、140字という限られた字数で書く”有限性の哲学”を実践しています。セイゴオは2017年に千葉さんと鼎談した際、本書の元になった単行本『別のしかたで』(河出書房新社)を「柿本人麻呂の“べつ”や“ほか”に通じる」と絶賛。そのことを覚えていてくださった千葉さんから文庫化にあたって依頼があり、セイゴオが帯文を寄せることになりました。

 

『ツイッター哲学: 別のしかたで (河出文庫)』2020/11/5 定価:858円(税込)

 

2冊目はロジャー・パルバースさんの『ぼくがアメリカ人をやめたわけ』(集英社インターナショナル)です。文学研究者であり翻訳家のパルバースさんとは、セイゴオが千夜千冊で著作『もし、日本という国がなかったら』をとりあげて以来、親交を深めてきました。パルバースさんへの帯文は、『もし日本という国がなかったら』が文庫化したときから今回が2回目。パルバースさんのためならと、セイゴオがまた一肌脱ぎました。本書はパルバースさんが母国アメリカを飛び出し、ソ連、東欧、日本をめぐり、ついには国籍を捨てオーストラリア人になるまでの経緯をつづった回顧録です。

 

『ぼくがアメリカ人をやめたわけ』(集英社インターナショナル)

2020/11/26 定価:1,980円(税込)

 

3冊目はポール・ルンダ『大図鑑 コードの秘密』(明石書店)。文字、数学、建築、シンボル、暗号、風景、分子、衣服、広告、コンピュータなど、古代から現代までの社会のあらゆる分野のコード=記号の軌跡を集大成したもの。セイゴオは版元から送られたゲラを一読し、世界をコードとモードで読み解く手すりになるだろうと、帯文を寄せることを快諾。旧知の高山宏さんの文章と並んで掲載されました。

 

『大図鑑 コードの秘密――世界に隠されたメッセージを読み解く』(明石書店)

2021/3/20 定価:4,180円(税込)