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2021.07.26 EVENT

EVENT 【千夜千冊エディションフェア特集㉘】商都大阪のシンボル・堂島に組まれた知祭り棚

現在、4つの店舗で千夜千冊エディションフェアが開催中の大阪から、またまた充実したレポート記事が届きました。場所は、商都大阪を代表するビジネス街に位置する「堂島アバンザ」内のジュンク堂大阪本店です。

以下、イシス編集学校の網口渓太さんの記事と、野嶋真帆さんの写真で、ジュンク堂大阪本店の知祭りの様子をご紹介します。

堂島は、江戸時代には諸藩の「蔵屋敷」が集中し、世界初の先物取引所「堂島米会所」があった、商都大阪の中でも古くから経済が栄えていた場所です。そのなかでひときわ目立つ地上23階建ての堂島アバンザは、毎日新聞大阪本社跡地に2000年に建てられました。敷地内には水と緑がめぐらされ、裏庭に堂島のルーツとされる薬師堂も現代的なデザインで設置されています。

 

堂島アバンザの2階~3階を占めるジュンク堂大阪本店。3階の専門書フロアでは、ビジネスマン向けの専門書から思想哲学、科学工学、意匠関連本までが揃います。

 

千夜千冊エディションフェアは、一般書とコミックが並ぶ2Fの一角で実施中。3連の棚で、各エディションとその収録本がわかりやすくディスプレイされています。

 

フェアの棚を担当してくださったのは文芸書担当の佐々木梓さん、「西日本文芸書ジャンルアドバイザー」という肩書きもお持ちです。新規店の棚を一から作っていくときに図面を引いてレイアウトを考えたり、出版社の担当者が直接出向けない地方の店舗に代わりに本の情報を送ったり、研修を担当されたりしているそうです。古典から最新の流行まで目配りが必要な文芸書を「鳥の目」と「虫の目」で総括的にケアされているのです。フェアの棚も年間30件ほど管理されているとのこと。

 

各棚の一番左端にインデックスのようにエディションが置かれ、水平方向に関連本が連なります。関連本とともに配架すると埋もれがちなエディションを目立たせる工夫があります。

 

ちょうど目線の高さに来る真ん中の棚には『感ビジネス』と、その収録本ナシーム・ニコラス・タレブの『ブラック・スワン』とレナード・ムロディナウの『たまたま』が並びます。「当店のメイン客層であるビジネスマンに響くように、いいところに置かせていただきました」と佐々木さん。

 

『本から本へ』の棚では知的探求心に刺さるテーマの本をラインナップ。千夜千冊をはじめて知るお客様にもフェアをきっかけに読書の幅を広げていただきたいので、文庫や新書になっているベーシックな関連本を中心に棚を組んでいるそうです。

 

青や緑の夏色のフェアの賑わいのなかで、ひときわ目を惹く黒く渋い知祭り棚の松岡正剛ポスター。傍らにイシス編集学校の赤いミニフライヤーも添えられています。

 

佐々木さんの好きな一冊はダン・アリエリーの『予想通りに不合理』です。ずっと売れているのを日々見ていたこともあり愛着があるのだとか。好きなエディションは、「しっかりと読んでみたい分野なので」と選ばれた『芸と道』。まもなく発売予定の『資本主義問題』も気になるようです。

 

千夜千冊エディションが、それぞれのテーマの基本知識や本質を押さえられそうな本を選びつつ、意外かもしれないけれどさらに深い学びに入っていける本を入れて構成されていることに、フェアの棚づくりを通して気づいたと、佐々木さんは語ってくださいました。佐々木さんもフェア棚を組み立てるときには、一般の方に向けたメインの棚、こだわりを加えたサブの棚と、メリハリをつけるよう心掛けているそうです。

 

知祭りを介して、本棚をつくる佐々木さんと本をつくる松岡校長の姿が重なった瞬間でした。

 

佐々木さんに取材中の網口さん。「取材後、カメラ担当の野嶋師範とアバンザ裏庭の薬師堂で、コロナ退散とともに千夜千冊エディションフェア繁盛を祈願しました」とのこと。

 

 

ジュンク堂書店 大阪本店
https://honto.jp/store/detail_1570022_14HB320.html

*千夜千冊エディションフェア期間:6月15日(火)~8月15日(日)