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2021.06.22 EVENT

【千夜千冊エディションフェア特集⑪】小布施・スワロー亭の知祭り

 

北斎と栗の町として知られる長野県小布施町は、セイゴオが特別に思い入れのある町です。2002年には枡一市村酒造場さん主宰、セーラ・マリ・カミングスさんプロデュースによる「小布施ッション」のゲストとして日本文化講義をし、また同時期に松岡正剛事務所の未詳倶楽部を小布施で開催したこともありました。

その小布施の真ん中、おぶせミュージアム・中島千波館の向かいに店を構えるスワロー亭は、選りすぐりの本とCDと服と雑貨を扱う瀟洒なセレクトショップです。店主はイシス編集学校で知り合ってご夫婦となられた奥田亮さんと中島敏子さん。千夜千冊エディションフェアの情報を聞いて実施を快諾してくださいました。

以下、仕掛人のイシス編集学校の福田恵美さんの写真とレポートで、小布施のスワロー亭の知祭りの様子をご紹介いたします。

 

一時は過疎化に悩む町だった小布施町は、町民の生活と観光化を一体化させる先駆的な取り組みで、「栗と北斎と花の町」を見事にプロデュースしてきました。古い建物を残しつつ栗の木をシンボルにしながら修景が進み、店から店へと通り抜けできる小径も随所に整備されています。この季節、ちょうど栗の花が満開を迎えていました。

 

スワロー亭は、おぶせミュージアム・中島千波館の向かい側。何時間でも本を読んでいたくなるような、居心地のいい空間です。

 

入り口横のウィンドウには、松岡正剛の鋭いまなざしのフェアポスターが!

 

入り口を入るとすぐ正面に、ばーんと20冊の「エディション」がディスプレイされていました。

 

古書を集めた松岡棚もしつらえられ、『情報の歴史21』やフェア記念冊子には、手書きのPOPも添えてくださっています。

 

スワロー亭オリジナルのフェアリーフもつくってくださっています。編集者である中島さんとデザイナーである奥田さんのコラボレーション。「スワロー亭も長野県内では数少ないフェア参加店のひとつとして千夜千冊エディションコーナーを立ち上げました。あらゆるジャンルをまたいで世界の本を渉猟していく千夜千冊。この機会に好みの入り口から一歩、知の宇宙へ踏み込んでみませんか」とのメッセージが綴られています。

 

一人静かに本と向き合うことのできる椅子。ほかに大テーブルも置かれています。本との出会いの時間と場をつくりたいという店主のお二人の思いが伝わる空間です。

 

奥田さんはひょうたん楽器を自作・演奏する音楽活動を長年続けており、コロナ自粛が始まる前は、店内でときどきライブも開催されていたそうです。そんな奥田さんが選んだお勧めエディションは『サブカルズ』と『芸と道』。そして中島さんが選んだのは『宇宙と素粒子』と『仏教の源流』。

常連のお客様も多いというスワロー亭では、きっとその方にぴったりなエディションを選んでお勧めもしてくれることでしょう。ちなみに、エディションをディスプレイする前に、「この20冊、ぜんぶ頂戴」とおとな買いされたお客様もいらっしゃったとか。小布施の文化度がうかがいしれるエピソードです。

スワロー亭
http://www.enyusha.com/swallow.html
*エディションフェアは、6月19日(土)~9月27日(月)開催。