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2022.10.20 PUBLISHING

【PUBLISHING】セイゴオのメディア掲載情報(9月~10月)あがた森魚、高山宏、138億年のかけら

 

最新のセイゴオのメディア掲載情報をお知らせします。

 

1)あがた森魚の音楽は「永遠製菓」だ

シンガーソングライターのあがた森魚さんが、デビュー曲「赤色エレジー」(1972年)から50周年を迎えたことを記念して刊行した評伝『愛は愛とて何になる』(小学館)に、セイゴオが”証言者”として登場。あがた森魚さんの音楽や思想について語ったインタビュー記事が収録されました。

 

セイゴオとあがた森魚さんの交友がはじまったのは、工作舎時代に雑誌「遊」で稲垣足穂の追悼号を出したときのこと(1977年)。セイゴオと同じくタルホを敬愛するあがた森魚さんに追悼曲を依頼したことがきっかけでした。

 

「遊」稲垣足穂・野尻抱影追悼号(1977)と、掲載されたあがた森魚作詞作曲による「星ヶ城ノ 星ノ夜ノ 爆発」。右側には手書きの楽譜が載せられている。

 

セイゴオはインタビューで、あがた森魚さんの音楽には、プリミティブでフラジャイルな足穂的センスがあると評しています。

「あくまでフラグメンテーションの世界。大きなストーリーにしない。プリミティブな、未熟な、ちょっとした断片にしたままにする。あがた君はこれらをお菓子の箱に詰めて永遠の音楽にした。あがた君がいうところの「永遠製菓」だ。」(セイゴオ)

 

『愛は愛とて何になる』(小学館)。一世を風靡したデビュー曲『赤色エレジー』誕生秘話、物議を醸した作曲者問題、近年の新機軸まで。あがた森魚さんの膨大な語りを、ライターの今村守之さんがまとめた。ちなみに『赤色エレジー』はセイゴオがカラオケに行けば必ず歌う十八番。

 

2020年8月、本楼で語り合うセイゴオとあがた森魚さん。いつか2人でコラボして、タルホをモチーフにした音楽会を開きたいねと企画しあっていた。

 

2)学魔・高山宏と対談

「中央公論」10月号に、学魔こと高山宏さんとの対談記事が掲載されました。

 

高山さんとセイゴオは、これまで長きにわたって、あらゆるイベントや企画で圧倒的な知を交わしてきた盟友であり知友であり異友です。が、意外なことにメディア媒体に2人の対談が掲載されるのは今回が初めてのこと。

 

「松岡くんとぼくだったら、テーマなんか無くても永遠と話してられるからね」という高山さんの言葉を受けて、ノーテーマで対談を開始。アカデミズムと在野、博学者(ポリマス)のありかた、21世紀の知のメソッドについてなど、古今東西の知を高速にめぐりながら、縦横無尽に語り合いました。

 

予定調和を好まない高山さん(左)とセイゴオ(右)の対話は予測不能、タテヨコナナメに展開し、気づけば時間は5時間強を超えていた。アントニオ猪木対マサ斎藤の巌流島決戦さながら、ほぼノールールのデスマッチ対談となった。インタビュアーの後藤護さん(右奥)は高山さんの弟子で、”暗黒批評家”を名乗って活動している。どうしてもこの2人の対談が見たいという思いで、今回の企画の仕掛け人となった。

 

「中央公論」(2022年10月号)「失われた独学と博学の復権」

 

3)「ちっこい」は大きい。

河出書房新社から刊行された新刊『かけらが語る 地球と人類138億年の大図鑑』にセイゴオが帯文を寄せました。隕石や火山大噴火の痕跡から、ストーン・ヘンジやベルリンの壁の断片、iPhoneの部品まで、あらゆる”かけら”を蒐集し、地球と人類の歴史を物語る一冊です。

「全体よりも断片」をモットーにしてきたセイゴオらしい帯文になりました。

 

『かけらが語る 地球と人類138億年の大図鑑』(河出書房新社)

 

「ちっこい」は大きい。

世界は、今なお断片なのである。

(帯文・松岡正剛)

 

 

文:寺平賢司