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2024.09.05 PUBLISHING

丸善『學鐙』にセイゴオの遺稿が掲載

今年9月5日刊行の丸善PR誌『學鐙』秋号 vol.121に、セイゴオの遺稿が掲載されました。『學鐙』は1897年の創刊から現在まで続く長寿雑誌であり、日本初の企業PR紙です。

 

最新号では、「”読む”の諸相」をテーマに、本を読む、流れを読む、空気を読むなど、さまざまな”読み”の行為にせまる特集が組まれ、セイゴオは読書人を代表して「編集工学的読書術」と題した3000字超の文章を寄稿しました。一冊の本にどれだけの編集が駆使されているか、「書く」と「読む」の歴史が情報リテラシーと関連してきたのか、読書にまつわる編集技法がどのように文化に影響をあたえたのかなど、世界変革のツールとしての本の秘密にせまっています。

 

「なぜ本は“とびきり”を世に送り出せてきたのだろうか。私はそこに編集工学的世界観がかかわってきたからだとみなしてきた」(セイゴオ・本文抜粋)

 

原稿を書き上げたのは7月中旬。肺炎のため病院に入院中だったセイゴオは、愛用のワープロ「書院」で文章が打てなかったため手書きで執筆しました。数日かけてA4の白紙にびっしり文字を書き込み、原稿を仕上げました。

 

セイゴオの手書き原稿一部。A4の白紙に細かな字でびっしり書き込んでいる。ほとんど書き損じもなく、手書きで一気に仕上げられるのは長年の編集業で培った職人技。文字数もほとんど指定通りだった。精錬された手書きの文字から、セイゴオの執筆にかける強いエネルギーが感じられる。

 

すでに丸善・ジュンク堂書店の全国主要店舗でセイゴオ追悼のブックフェアが展開されつつあります。さらに近日中には都内の丸の内本店、日本橋店、池袋本店などでセイゴオの『學鐙』のための手書き原稿(複写)も展示されるとのことです。

 

學鐙 2024年秋号 (Vo.121 No.3)掲載内容詳細

雑 誌:A5サイズ/64頁/季刊(3、6、9、12月発行)/雑誌コード02447

発売日:2024年9月5日

価 格:250円(税込) ※冊子版、電子版とも

 

文:寺平賢司