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2021.07.30 EVENT

EVENT 【千夜千冊エディションフェア特集㉚】本の街・神保町の知祭り

千夜千冊エディションフェアは、世界有数といわれる本の街・神田神保町にもすでに進出しています。ところは三省堂書店神保町本店。まさに古書街の玄関口ともいえる立地と1881年(明治14)創業という長い歴史を誇る老舗書店です。以下、仕掛人の百間の和泉佳奈子さんのレポートと写真、さらには三省堂書店神保町本店の御担当者様のコメント入りで、フェアの様子をご紹介します。

 

三省堂書店の創業は1881年(明治14年)、現在と同じ場所で当初は古書店としてスタートしました。現在、一般書はもちろんのこと、あらゆるジャンルの専門書から全社・全教科の教科書まで、約140万冊の書籍を揃えています。ほかに池袋本店、名古屋本店をふくめて全国に約22店舗が展開。ちなみに、ゴートクジISIS館のもよりの書店も、経堂の三省堂書店です。

 

エディションフェアは、1Fエントランスを入ってすぐ右手のフェアコーナーにしつらえられました。神保町の玄関口に位置する三省堂書店の、そのまた玄関口というシンボリックな場所で、ヨージ・ヤマモトのブラックに身を包んだ眼光鋭いセイゴオが出迎えてくれます。

 

「エディション」とともにセイゴオの編著作を並べた中規模のフェアですが、松岡正剛事務所が用意した3種類のA3ポスター、2種類のA4ヨコ置きPOPがすべて掲示されています。これらを1枚の写真に収められる知祭り棚は、全国でもここだけでした。

 

なお、現在は棚の上部には下記の特製パネルを展示、ポスターとPOPの位置も変更されています。

 

三省堂書店様コメント:正剛さんといえば、テレビでみたことのある「本楼」のような、高さのある書棚のイメージですが、当店の棚では到底そんな高さを出すことはできません。それでもあの迫力感をイメージして、縦幅めいっぱいに棚を使い、さらにその上にお借りしたパネルを載せ、正剛さんが堂々と売り場を見渡しているようにしてみました。
(*以下、青文字が三省堂書店様のコメントです)

 

「エディション」は手にとりやすい平棚に並べられています。内容を解説するリコメンドPOPは、読み比べしやすいように一番上の一冊にクリップ留め。

 

『情報の歴史21』のほかに、セイゴオが監修した横須賀功光の作品集『光と鬼』や、英語版の『花鳥風月の科学』がフィーチャーされるなど、独自の選書がなされています(写真は、リコメンドPOPのとりつけ前)。

 

20冊突破記念小冊子とともに、東京近辺のフェアでのみ販売中の字紋クリアファイルもお目見え。

 

エディションシリーズと特製クリアファイルなどの限定グッズを、最も手に取っていただきやすいよう平積みにしました。エディションの表紙が全点並ぶのを見るのは文庫担当としても感慨深かったです。特製冊子もよくお客様に手にとっていただけたようで、嬉しかったです。

 

 

約1ヵ月にわたり展開してきたエディションフェアも、いよいよ7月31日(土)をもって終了です。改めて、フェア御担当者様に、今回のフェアを開催しての感想や、もともとよく読んできたという千夜千冊に関する思いなどをさらにうかがいました。

 

WEB千夜千冊は以前より読ませていただいてました。正剛さんの知識の広さと深さ、その碩学ぶりを尊敬しています。1冊の本を契機に、世界というものの一端をひとつひとつ解読してみせるように、丁寧に展開していていく。なかなか終わらないスクロールのなかにふんだんに織り込まれる注釈の、なんと贅沢なことか。そんな正剛さんの著作を実際に並べてみると、圧倒的な知力を改めて思い知らされます。今回のフェアは一書店員として貴重な経験であり、幸せな時間でした。本を並べる行為も、正剛さんが提唱する編集作業の一種かもしれないと、わくわくしました。

 

フェアでは、エディションを含む文庫や、『知の編集術』『日本問答』などの新書がやはりよく動きました。『17歳のための世界と日本の見方』など、正剛さんからヒントを貰えそうな本もよく手に取られてましたね。エディションのなかでは『理科の教室』が一番人気でした。

 

このなかに収録されている第1655夜『感染症の世界史』は、コロナ騒動以前に発表のものですね。感染症の本はいま巷にあふれていますが、正剛さんの視点で選ばれた感染症の本の代表として、また私自身が著者の石弘之さんのファンですので、まず手に取りたい1冊です。感染症という事象に対して、冷静に事実と向き合う姿勢を示してくれます。WEB千夜ではエボラの感染源になったというオオコウモリの写真をみながら、「ふむ、こやつが…」と遠いアフリカ奥地の洞窟に思いをはせました。

 

なお、今回の千夜千冊エディションフェアをきっかけに、今年の年末か新春にむけて、さらに大型の千夜千冊エディションフェアもご検討くださっているそうです。本の街・神田神保町の知祭り第二弾がいまから楽しみです。

 

三省堂書店 神保町本店

https://www.books-sanseido.co.jp/shop/kanda/

*千夜千冊エディションフェアは7月31日(土)までです。